コロナ禍で地域がもっと見えてきた―「まちなかマルシェ」開催 やまなし勤労者福祉会 | 山梨民医連

2023年4月12日コロナ禍で地域がもっと見えてきた―「まちなかマルシェ」開催 やまなし勤労者福祉会

特別養護老人ホームやデイサービスなどの介護事業所を運営するやまなし勤労者福祉会は、コロナ禍で生活に困っている人に食品や生活用品を無料で配布するフードパントリー「まちなかマルシェ」を行っています。2021年から始めたこの取り組みは2022年度の3回を加え、計7回開催しました。

■社会全体の健康づくり

福祉会では以前から、「健康といのちを最重要視する」という理念のもと、施設内だけでなく社会全体の健康づくり・まちづくりを行おうと、地域といっしょに様々な取り組みをしてきました。しかしコロナ禍で多くの行事が中止に。それでも地域のために何かしたいと思いついたのが、フードパントリーでした。

■体当たりで感じた「地域」

普段施設を通じて関わっている人は、介護保険を使って施設を利用している方のみ。介護保険料や自己負担分を払えない高齢者や、若い世代など、地域にはもっと困っている人がいるのではないかと感じていました。
開催に向け、職員は地域の企業や商店、個人宅に「体当たり」で協力を呼びかけ。物資や食品を提供してくれたり、駐車場を貸してくれるなど、驚くほどたくさんの支援が得られました。地域の困りごとを、地域のみんなの助け合いで解決していく仕組みづくりを目指しています。

■実態を見る視点を生かす

当日はどの会場も80人ほどの方が参加。社会福祉協議会やひとり親支援NPOなどともつながり、子どもを連れた方や障害を持った方、高齢者の方のほか、見た目ではわからなくても、コロナ禍で仕事が減って生活に困っていると話す人も。
職員みんなで取り組もうと、交代で新人職員も含めた全員が配布を担当。「食料を届けるだけでなく、地域の困っている実態がよくわかった」という職員。この視点を、よりよい介護にも生かすことができると感じています。

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